六文銭(ろくもんせん)

六文銭とは、冥銭の一種であり、死者が三途の川を渡るときに使用する渡し賃のことを言います。

通常は死装束の1つとして捉えられ、首に掛ける頭陀袋(ずだぶくろ)の中に入れます。  言い伝えでは、三途の川の畔には衣領樹(えりょうじゅ)があります。  そこに奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんえおう)という老人がいるそうです。  三途の川を前にして、六文銭を持たない死者がやってくると、衣類を剥ぎ取ってしまいます。  このようなことにならぬよう、故人に六文銭を持たせるという習慣ができました。  六文銭のような冥銭(めいせん)という習慣は、日本だけではなく、様々な国々で行われています。  霊界に行くためには紙幣が必要である価値観念が伴い、このような文化が生まれたようです。  本来は、本物の貨幣を使用していましたが、火葬文化のある日本では、炉内に金属類を入れることが禁じられたため、六文銭を模して印刷した紙が代わりに使用されています。  頭陀袋に入れる六文銭ですが、地方によって様々です。  紙幣だけでなく、握り飯を入れたり、近しい人の髪の毛や爪、たばこなどを入れる場合もあります。  ご自分の住まわれている地域では、どのような物を入れる習慣があるか、事前に把握しておくと良いでしょう。