2019.06.11
今朝の八王子は、どんよりと曇っておりましたが今は日が射してきました。
5月には30℃を超えるような暑さから昨日は20℃を下回る肌寒い気温で寒暖差が大きく体調を崩しやすい今日この頃ですが、みなさま、いかがお過ごしですか?
さて、本日は「なるほど仏事の豆知識」より『盂蘭盆会と施餓鬼会』をUP致します。
先祖の霊を迎えて供養する行事の“お盆”。お釈迦さまの物語と日本古来の祖(そ)霊(れい)祭(さい)とがいっしょになって広まった行事ですが、その内容を知るとよりお盆が身近に感じられます。
《盂蘭(うら)盆(ぼん)会(え)》
毎年行う“お盆”、正式には「盂蘭盆会」といいます。亡くなった人の霊を迎えて供養する行事で、由来は、お釈迦さまの弟子の目蓮(もくれん)が、自分の母親が地獄におちて逆さづりにされていることを知り、どうすれば助けられるかお釈迦さまに尋ねます。するとお釈迦さまから、7月15日に「百味の飲食」の供養をすれば助けられることを説かれ、教えのとおり供養して母親が地獄から救われたことによります。
7月に行うところと8月に行うところとが分かれてしまったのは、明治の改暦で、太陰暦(旧暦)から太陽暦(新暦)に変わったためです。明治5年までのお盆は、旧暦7月15日を中心に行われましたが、旧暦と新暦では約1か月のズレがあり、改暦後、1か月遅らせて8月15日に行うところが出てきたため、新暦の7月盆と月遅れの8月盆が生まれてしまったのです。
7月盆、8月盆のどちらでも、それぞれ13日を「盆の入り」といい、夕方になると、家の前で“迎え火”を焚き、先祖の霊を迎えます。そして、お盆が終わる15日の夕方(または16日の朝)にお迎えしていた先祖の霊を送る“送り火”を焚きます。
《施餓鬼会(せがきえ)》
施餓鬼会は、文字どおり餓鬼(がき)道(どう)におちて苦しむ亡者や弔う人のいない亡者のために飲食を施す法会のことで、盂蘭盆会の期間に行うことが多いようです。由来は、やはりお釈迦さまの弟子である阿(あ)南(なん)が修行していると、突然餓鬼(がき)が現れて、「3日後に命を失い、餓鬼道におちる」といわれます。阿南はお釈迦さまにどうすれば命を長らえられるか尋ねると、「陀羅尼(だらに)(呪文(じゅもん))を唱えて、餓鬼に飲食を施しなさい」と説かれ、その教えのとおり供養して延命したことによります。
お盆は、亡くなった先祖への追善供養と、先祖に対する報恩感謝の意味も含まれる行事なので、いま自分たちが平穏に生きていられることへの感謝の場にもしたいものです。

※ なるほど仏事の豆知識 より
少しでも、みなさまのご参考になれば何よりです。