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お布施と戒名

2021.09.07

今回はご家族からよく聞かれることの第二弾としてお布施と戒名の相場について私が思うことを書きます。

SNSで少し話題になっているお布施と戒名の問題についてですが、私がお手伝いしてきたご家族から聞いていたところ、ある程度相場というのはあると思います。大体のご家族はお布施として20万~40万を包んでいるようです。この『お布施』というのは戒名料と読経料を合わせて『お布施』としているようです。(この書き方をするとお布施は商品ではないから~~料というのは間違いと指摘されるかもしれませんが一般の方に分かりやすく説明することを優先します。)

 

基本は菩提寺に相談です

まず前提条件として、「10万円から受けます」とか「お気持ちで(1万でも良い)」とか「30万円から」とかそのお寺の経営状況によって住職の考え方は違うはずなので一律〇万円というのはないです。

よく普通の商品と一緒で定価を決めてもらった方がいいという方がいますが、お布施というものはもともと、私たちが僧(他人)に対して金銭(や物品)を施すことで徳が積めるという仏教の教えによるもの(いわゆる財施というやつ)で本質的には募金みたいなものなのです。

それに檀家に対して一律にしてしまうと、経済的に困っている方はお布施を払えず、お寺はその家の故人を葬送しないのかというと、そういうわけにはいかないので結局「お気持ちで(無理しないで良いから、包める分下さい)」ということになるわけです。

 

こういう話をすると「募金と同じなら10円でいいのか」とか「坊さんがお金をもらうこと自体おかしい」と思う方もいますが、現在の日本に住んでいてお金を得ずに生活する方法はありません。もちろん皆様が菩提寺に毎月ある程度の額を財施して、生活の面倒を見ているのならそれでよいでしょうが、それこそお葬式の時と法要の時しか付き合いがない方のほうが多いのではないでしょうか。普段付き合いがない方に、あなた方の大事な人の最期を手伝ってもらい、その後の住処を守ってもらうのですからそれなりに感謝の気持ちを渡すのは当然かと思います。それが仕事だと考えるなら、なおさら謝礼金を出すのは当然でしょうし、逆にあなたが普段付き合いのない方から仕事を依頼されたときいくらで引き受けますか?というお話です。

 

それでもお布施を払いたくない

それでも納得できない方は別にお寺に葬儀を頼まなければいいのです。今は葬儀も埋葬も多様化しています。無宗教葬や友人葬もありますし、樹木葬や散骨、宇宙葬といったものもあります。私も何度も無宗教葬儀をお手伝いしたことはありますし、その中には菩提寺はあるけど離壇すると言っていたご家族もいました。付き合いたくないならお寺と縁を切ればいいのです。

ただ、その時はその後のことも考える必要があります。先祖のお墓はどうするのか、子孫はどうすればいいのかです。自分の両親の遺骨は散骨するからお寺に埋葬しないし、自分もそうしてほしいと思うのは良いと思いますが、そのお寺に残された先祖のお墓はどうするのか、墓じまい(お墓を撤去)するのか、合祀墓(○○家之墓という一戸建てから集合住宅に引っ越すみたいなもの)に移動するのかは責任を持って決めておかなければなりません。それをしないで放置するのは結局子孫に先延ばしにし、お寺に甘えているだけです。

 

ちなみに樹木葬や散骨について

樹木葬は結局お寺の一区画でやっていることが多いです。墓石が樹木に形を変えただけで、本質的なものは一緒だと思います。

散骨については注意が必要です。なぜなら会いたくても会いに行けなくなるからです。お墓があれば、その墓石に語りかけるだけでもその場にその人を感じることができるかもしれませんが、海洋散骨の場合その対象が広すぎます。基本的に散骨はできる場所が決まっているので「思い出のあの場所」ではできませんし、映画のように遺骨を空中に撒くこともできません。

さいごに

普段から菩提寺と檀家の距離感が近いのであればお寺もその家の経済状況を知っているので金額を明示できるでしょう。ただ、葬儀・法要だけの関係ではお寺がその家の経済状況を把握することはできません。その為「お気持ちで」と言うしかないのだと思います。そこを理解した上で、出せる金額を用意したらよいかと思いますし、不安であれば相場程度の金額を包めばよいと思います。

執筆 河野

都いちょう倶楽部

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