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浄土宗のご葬儀について|浄土真宗との違いについても解説

2022.09.17

 

 

日本で一番多いとされるご葬儀は仏式です。
仏教の宗派の中に浄土宗があります。浄土宗は、1175年に法然上人(源空)が開いた、大乗仏教の宗派の一つです。阿弥陀如来を本尊とし、お念仏を唱えれば誰もが救われるといい、絶対的な力を持つ他者を信じて頼る、他力本願の信仰です。

それぞれの宗派によってマナーが違うため、参列時に気を付けることや、全体の流れなどを理解しておくと良いでしょう。事前に確認・準備をして参列できるよう、是非こちらの記事を参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

浄土宗と浄土真宗

仏教をあまり知らないと浄土宗と浄土真宗は同じと思ってしまうかもしれません。

同じ仏教であることに変わりはありませんが、念仏への考え方が全く違いますので、違いを理解しておきましょう。

 

浄土真宗

浄土真宗は法然上人の弟子、親鸞聖人が開いたものです。
念仏を唱える時の気持ちが大事で、唱えるだけでは極楽浄土に行けないとされています。親鸞聖人は法然上人に対抗していたのではなく、尊敬の念を持ち続けました。

 

浄土宗

浄土宗は念仏を唱えることに重きをおいた教えです。
お釈迦様が説いた「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の浄土三部経をよりどころとしています。

また、死後のことを明確にしているのが浄土宗で、念仏を唱えることでどんな人も救われ、極楽浄土へ往生できるとされています。地位や身分の違いなく、多くの人に教えを広めたことで有名になりました。

 

 

 

浄土宗のご葬儀のマナー

では実際に参列する際、どういったことに気をつけたら良いのでしょうか。
項目ごとに確認していきましょう。

 

浄土宗の焼香

浄土宗のご葬儀では、焼香の回数にはっきりとした決まりはありません。気持ちがこもっていれば回数にこだわりはないです。

ただ、基本としては一般的な仏式の焼香と同じ、3回と思っておくと安心です。大人数で時間がかかっているような時は、心を込めて1回焼香しましょう。

ご遺族、参列者に一礼をし、香炉の前に立ったら、数珠を両親指にかけ手前に垂らし、合掌と一礼をします。数珠を左手首にかけかえ、右手親指、人差し指、中指で香をひとつまみして上に向け、左手を下に添えながら額の高さまで押しいただきます。そして香炉の灰にくべるまでを1回とします。回数分終わったら数珠をかけ、合掌と一礼をします。押しいただくとは額につけるのではなく、額の高さまで上げるだけです。2,3歩下がり、ご遺族、参列者に一礼して席に戻ります。

 

 

数珠の選び方

浄土宗のご葬儀で使用する数珠は「日課数珠」という二つの輪がつながっている数珠です。

男性は三万浄土、女性は六万浄土といって、それぞれ三万回と六万回念仏をとなえると極楽浄土に行くことができるという教えから、日課数珠は決まりにそって回数を数えることができるようにつくられています。

数珠は合掌の際、両手親指にかけ、手前にたらします。使用しない時は左手首にかけておき、くれぐれも畳の上に直に置くことはやめましょう、マナー違反になってしまいます。

ご葬儀の席で、僧侶は「荘厳数珠」という全て水晶でできた数珠を使用することもあります。また、参列者が別の数珠を持ってきても特にマナー違反にはなりません。普段用意しているものを持参しましょう。

 

 

香典の表書き

不祝儀袋は黒白の水引で、結びきりのものを使用します。

水引より上に「御霊前」もしくは「御香典」水引より下は参列者のフルネームを、薄墨で記載しましょう。

 

お布施について

参列時には必要ありませんが、喪主、ご遺族がお寺に納めるお布施の書き方にも決まりがあります。

表書きは「御布施」です。「お経料」「〇〇料」は使用しないようにしましょう。

 

 

 

浄土宗のご葬儀の特徴

浄土宗のご葬儀には他の宗派と違う2つの特徴があります。

 

念仏一会

念仏一会とは僧侶と参列者がともに念仏を10回から一定時間唱えることです。

皆で唱えることで、故人が阿弥陀如来の救いを得る助けをするという意味があります。この時、信仰心を深めることは目的とされていません。

 

下炬子引導(あこいんどう)

火葬時の点火をあらわし、僧侶が松明がわりの法具を2本取り、1本を捨てます。残りの松明で円を描き、下炬の偈を読み終えたら松明を捨てます。

松明を捨てる行為はそれぞれに「煩悩にまみれたこの世を嫌って離れること」、「極楽浄土に往生したいと心より願うこと」を表しています。

 

 

 

浄土宗のご葬儀の流れ

浄土宗のご葬儀には、他の宗派と同様に通夜と告別式があります。

使用される言葉、用語は難しく感じるかもしれませんが、大まかな流れを知っていると安心です。

 

通夜

遺族、友人、知人が最後の一夜、御遺体の番をします。

故人が仏の弟子となって、守られながら極楽浄土へ往生するための儀式です。

故人を北枕に寝かせ、顔には白い布、胸元には守り刀を置きます。ろうそくと線香の火は絶やさぬように注意しておきます。
参列者は「念仏一会」、その後に焼香を行います。

お坊さんは次のような流れで読経を行います。

  1. 奉請(ぶじょう) 諸仏の入場を請う
  2. 懺悔 生前の罪を懺悔する
  3. 剃度作法・十念 髪の毛を剃る仕草をし、10回念仏を唱える
  4. 三帰三竟(さんきさんきょう) 三宝(仏・法・僧)に帰依することを故人に伝える
  5. 授与戒名 個人を仏弟子にする為、戒名を授ける
  6. 開経偈(かいきょうげ) 誦経するため真実の教えの体得を願う
  7. 誦経(ずきょう) 念仏(四誓偈や真身観文)を唱える
  8. 発願文(ほつがんもん) 臨終に際し平らかな心の平安を願い、全ての衆生の救済につとめることを誓う
  9. 摂益文(しゅうやくもん) 念仏を唱えるもの仏に守られるという偈を唱える
  10. 念仏一会 仏に感謝して僧侶と参列者が念仏を唱える
  11. 回向 念仏の功徳が故人に向けられ、極楽往生の助けになることを願う 

 

 

告別式

浄土宗の告別式は、序分、正宗分、流通分の三部構成で行われます。

難しそうな言葉が並びますが、念仏一会と焼香以外はお坊さんが進めてくれます。

 

序分(じょぶん)葬場に諸仏を迎え入れる儀式

入堂→香偈→三宝礼→奉請→懺悔

 

正宗分(しょうじゅうぶん)ご葬儀の中心部分で、下炬引導、焼香を含む儀式

作梵→合鈸→鎖龕→起龕→奠湯→奠茶→霊供→念誦→下炬→弔辞→開経偈→誦経(その間に焼香)→摂益文→念仏一会→回向→総回向

 

流通分(るつうぶん)法要を終えたことに感謝し諸仏と故人を送り出す儀式

総願偈→三身礼→送仏偈→退堂

 

 

 

まとめ

浄土宗と浄土真宗が違うこと、ご葬儀には独自の儀式があることはご理解いただけましたでしょうか。

通夜、告別式の次第については地域によっても多少違ってきたり、省かれるものもあります。

 

浄土宗の葬儀に参列する際には参考にしていただければ幸いです。

 

 

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