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故人や遺族にとって最後の時間を彩るエンゼルケアは大切な行為ですが、そもそもどんな意味があって行われているのでしょうか。
今回はエンゼルケアの目的や費用、手順など基本的な情報を解説します。遺族が可能な場合もあるため、亡くなった方を見送る際に心残りがないよう理解を深めておきましょう。
こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。
今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。
亡くなった後の死後処置から死化粧まで一連の流れ全てを指し、見送る側である遺族への対応もエンゼルケアとされています。
病院や介護施設で亡くなった場合は看護師や介護士が行いますが、対応が難しい場合は葬儀社や納棺師など専門業者に依頼することもあります。
遺族が希望するとエンゼルケアに立ち会える場所もあるため、希望時は病院や業者に確認してみるといいでしょう。
エンゼルケアの費用は病院や業者によって異なります。
無料でエンゼルケアを実施する病院もありますが、費用がかかる場合は3,000円〜5万円ほどと病院によって幅があるようです。葬儀社など業者によって実施されるエンゼルケアの相場は1万円〜3万円となっています。病院や葬儀社にあらかじめ費用の確認をしておくといいでしょう。
遺体を綺麗にしたり、遺族の対応をしたりするのはエンゼルケアに3つの目的があるためです。
3つの目的のうち、どれか1つでも欠けてしまうと故人も遺族も納得感のない最後となってしまいます。
臨死直後から遺体内の細菌が活性化し、時間が経つにつれて感染症のリスクが高まるため、適切な処置が必要となります。
遺族や遺体の搬送業者、ご葬儀の担当者など、関係者全員に感染症のリスクが伴うため、関係者の安全確保のためにもエンゼルケアが大切です。
医療器具の取り外しなど間違った処置では感染症のリスクを抑えられないため、エンゼルケアは看護師や業者といった専門知識のある人に適切に行ってもらいましょう。
事故や病気で亡くなった方は、生前の元気だった頃と比べて別人のような姿になってしまうことがあります。
亡くなったままの姿で見送るのは、故人のこれまでの人生や尊厳をないがしろにしているのと一緒です。
人生最後の瞬間を生前の元気だった姿に近づけ、故人の尊厳を守るためにもエンゼルケアが必要となります。
故人が生前とは別人のような姿では遺族も死を受け入れがたく、悲しみや後悔を抱えたままの別れになってしまいます。
事件や事故に巻き込まれ、遺体の損傷がひどければ自責の念を抱えてしまうこともあるでしょう。
遺族の希望を聞きながら、故人をその人らしい姿に整えてから見送ると「最後にケアをして見送ることができた」と遺族が満足感を得られます。
遺族が大切な家族の死を受け入れ、悲しみや後悔から立ち直るためにもエンゼルケアは必要な行為です。
エンゼルケアと混同されがちなのが湯灌とエンバーミングで、それぞれ目的や方法、費用が異なります。
湯灌は沐浴で遺体を清める行為で、お湯で流すだけでなくシャンプーで洗う場合もあります。
エンゼルケアとの違いは儀式的な決まりがあることです。湯灌で使用するお湯の作り方など儀式としての決まりごとがいくつかあります。
昔は親族によって湯灌が実施されていましたが、現在では葬儀社がオプションとして専門業者に依頼することが多くなっているようです。葬儀社によって料金は前後しますが、相場は10万円前後となっています。
エンバーミングは遺体に腐敗防止処置を施して衛生的に保存するために行われ、損傷がある場合は修復することもあります。
エンバーミングの目的は遺体を衛生的に長く保存することです。 必要に応じて切開や薬剤の注入といった施術が行われるなど、遺体を処置する目的や施術方法がエンゼルケアと異なる点です。特殊な技術や薬剤を使用する可能性があるため、料金相場は15万円〜25万円ほどとエンゼルケアや湯灌に比べて高額になっています。
場所や業者によって多少の違いはありますが、エンゼルケアの開始から終了まではおおよそ下記の手順に沿って行われます。
エンゼルケアの前に故人と遺族が過ごす時間を設けてくれることも多く、看護師や業者がその間にエンゼルケアの準備をします。
エンゼルケアで使用する道具などは基本的に病院や葬儀社が準備してくれます。
遺族がエンゼルケアに立ち会う場合も、ガウンやグローブ・マスクを貸し出してくれるため、遺族が準備する必要はありません。遺族が準備するものは故人が生前好きだった化粧品やアクセサリー、衣服などです。生前のその人らしさを感じられるものを準備して見送りに備えましょう。
口腔内の臭いを防止するために歯ブラシ・ガーゼ・消毒用アルコールを使用して口腔ケアを行います。
消毒用アルコールを染み込ませた脱脂綿などを使い、身体を清拭して遺体を清潔にします。
病院側が用意した浴衣に着替えさせる場合もありますが、遺族が衣服や身に着けさせたいアクセサリーなどを準備している場合はそちらを使用します。
髪の毛が汚れている場合は櫛でとかして髪型を整え、顔は洗顔や保湿をします。
故人の顔色を見ながら色味を変更したり、遺族の希望に沿って化粧したりしながら納得できる状態へと近づけていきます。
死化粧まで終えたら遺体の手を胸の上で合掌させ、顔を白い布、身体をシーツで覆って終了となります。
エンゼルケアは人生の終わりを迎えた故人にとっても、見送る遺族にとっても必要不可欠な大切なケアです。
エンゼルケアによって、故人の尊厳を守ることでその人らしい最後を作り出してあげられます。遺族も人生最後のケアをすることで、後悔なく家族との別れや悲しみを受け入れて少しずつ前を向けるようになるでしょう。
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