仏壇の選び方とは?

大切な家族が亡くなり、仏壇の購入を検討している人もいれば、先祖代々の仏壇を買い替える予定の人もいるでしょう。

人生において仏壇を購入する機会は、一度あるかないかだと思います。仏壇は決して安い買い物ではなく、中には数百万円する物もあります。

今回の記事では仏壇選びのポイントについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。

今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。

目次

仏壇の基礎知識

まずは仏壇についての基礎知識をご紹介します。


仏壇の意味

仏壇の歴史は飛鳥時代までさかのぼります。

686年に天武天皇により、「国ごとに仏舎を造り、仏像や経典をお祈りせよ」との命が発せられたことが日本書紀に記されており、仏舎がやがて仏壇となって日本各地に広がったとされています。江戸時代には幕府による寺壇制度により、各家庭に仏壇を置くことが義務づけられることになります。

仏壇は元来、「仏様をお祀りする家の中のお寺」と考えられていました。しかし今日では、宗教的な祭壇というよりは亡くなった家族、あるいはご先祖の供養という意味合いが強くなっています。


仏壇の種類

仏壇は大きく分けると「金仏壇」「唐木仏壇」「モダン仏壇(家具調仏壇)」の3タイプがあります。

宗派によって必ずしもこのタイプでなければいけないといった決まりはなく、仏壇を置く部屋に合ったタイプを選べば良いでしょう。それぞれのタイプの詳細については後ほど詳しく説明していきます。


仏壇の購入時期

仏壇の購入時期についてですが、明確な決まりはなく、生前にふと思い立って購入しても何の問題もありません。

すでに仏壇があり買い替える場合は、一般的に家の新築やリフォームのタイミングに合わせて購入する人が多いです。家族が亡くなり、初めて仏壇を購入する場合は、四十九日を迎えるまでに購入するパターンがもっとも多いといえます。これはご葬儀で受け取った白木位牌を本位牌に置き換える四十九日までに、仏壇を用意する人が多いためです。慌ただしくて四十九日までに間に合わなかったり、時間を掛けてじっくりと考えてから購入したいという人は、一周忌までに購入することになります。

仏壇の選び方

先にも述べた通り、仏壇を購入するにあたって絶対にこれというものはありません。

購入する人の好みであったり、供養する故人や先祖が喜ぶであろうものであったりと選び方は様ざまです。ここでは色々な側面から見た仏壇選びについて説明していきます。


仏壇の種類で選ぶ

金仏壇、唐木仏壇、モダン仏壇(家具調仏壇)のそれぞれの違いや特徴について説明します。


金仏壇
金仏壇は別名「塗仏壇」とも呼ばれます。

杉、檜、松などの白木に漆を塗り、その上に金箔や金粉を施したきらびやかな仏壇です。漆を塗るのが伝統とされてきましたが、近年ではカシューやエポキシといった化学塗料を代用として用いることもあります。

金仏壇には「蒔絵」「彫刻」「錺金具」などの伝統工芸技術が集約されており、以下の15か所の産地で作られる仏壇は経済産業大臣により、伝統的工芸品に指定されています。


 山形仏壇、新潟・白根仏壇、三条仏壇、長岡仏壇、飯山仏壇
 三河仏壇、名古屋仏壇、金沢仏壇、七尾仏壇、彦根仏壇
 京仏壇、大阪仏壇、広島仏壇、八女福島仏壇、川辺仏壇


内部は各宗派の本山寺院の本堂を模した形となっているため、宗派によって造が異なります。浄土真宗においては金仏壇が推奨されています。


唐木仏壇
唐木仏壇は、紫檀や黒檀、鉄刀木などの唐木が使用された仏壇の総称です。

使用される木材の木目の美しさを活かして作られており、木材の種類や量によって値段は大きく変わってきます。総無垢のものは大変高価なものになりますし、木目をプリントした芯材を使用したものであれば、比較的安価で購入できます。唐木仏壇には江戸時代の工芸技術が生かされており、金仏壇に比べて小型なものが多いのも特徴のひとつです。


モダン仏壇(家具調仏壇)
モダン仏壇は、現代のライフスタイルに合わせた仏壇です。

かつての日本の家屋には、和室が多くあり、その一つを仏間として使用していました。現代では和室のないマンションや戸建ても多くなっていることから、リビングなどの洋間に置くことも考えてデザインされた仏壇がモダン仏壇です。特徴はどの部屋にもなじむような家具調のデザインと、小さなスペースにも置けるコンパクトなサイズが多く販売されていることです。


仏壇を置く場所で選ぶ

仏壇を置く場所によっても種類や大きさが変わってくるでしょう。

仏間や床の間に置くことを考えると、床置きの伝統的な金仏壇や唐木仏壇がよく似合いますし、洋室に置くのであれば、モダン仏壇が向いているかもしれません。また、タンスやサイドボードといった家具の上に置くことを検討するなら、上置きタイプのミニ仏壇を選ぶと良いでしょう。仏壇を置く場所が決まったら、そのスペースの広さ(高さ、幅、奥行)を正確に計測し、購入する仏壇がきちんと納まるか確認する必要があります。


宗派で選ぶ

仏壇自体には、宗派によってこの種類でなければならないという決まりはありません。

ただし一般的には浄土真宗は金仏壇、それ以外の宗派は唐木仏壇といった慣習があります。故人や先祖が宗教に対する信仰心が強かったのであれば、各宗派で推奨される種類の仏壇を選ぶと良いでしょう。宗派による違いが出るのは、ご本尊や脇尊、位牌や仏具といった仏壇の中に置くものです。例えば同じ浄土真宗であっても、本願寺派(西本願寺)と大谷派(東本願寺)では、ご本尊である阿弥陀如来にもわずかな違いがあります。仏壇を購入する際には宗派を必ず伝えるようにしましょう。


値段で選ぶ

昔は仏壇の購入費は家の建築費の10%が目安とされていたようですが、現代ではその様な考えはほとんど浸透しておらず、モダン仏壇などの比較的安価な仏壇も好まれています。

仏壇の値段は「唐木仏壇の彫刻や金仏壇の装飾・金の施しなどのデザインによる違い」「二方練り、三方練り、四方練りなどの工法による違い」「黒檀や紫檀といった外国産銘木や欅、屋久杉などの国産銘木などの材質の違い」「国産、外国産といった産地の違い」などによって大きく左右されます。高級で品質の良いものほど耐久性もあるといえるでしょう。

最近ではインターネットで仏壇を購入する人も増えています。インターネットでの購入のメリットは何といっても値段の安さでしょう。店舗費用や人件費を抑えられる分、安く提供することが可能です。反面、デメリットとして専門知識を持ったスタッフの説明を受けられず、必要な仏具などをきちんと揃えれない可能性もあります。実店舗、インターネットともに表示価格は仏壇のみの値段か、仏具も含んだ値段かを確認することも忘れずにおこないましょう。

まとめ

仏壇を選ぶにあたって、必ずしもこれといった決まりはありません。

予算や設置場所などを考慮したうえで、最終的には購入する人が気に入った仏壇を選べば良いと思います。

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