納骨式はいつまでにするべき?

故人の遺骨をお墓や納骨堂などに埋葬する納骨式。

火葬後に収骨した遺骨は、お墓などに納骨して供養することが一般的とされています。一般的に四十九日や一周忌法要に合わせて納骨する喪家が多い印象ですが、いつまでに行うといった決まりはあるのでしょうか?

今回は遺骨をお墓に納骨する予定の喪主に向けて、納骨式のタイミングについて解説していきます。

こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。

今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。

目次

納骨式とは

納骨式は故人の遺骨をお墓に埋葬する儀式のことです。
納骨の歴史は平安時代末期と古く、鎌倉時代には格式ある寺院で納骨する習慣が広まったようです。

江戸時代になると土蔵が多くなり、棺おけに遺体を納めて埋葬する儀式がご葬儀の仕上げと考えられていました。昭和時代に入ると墓地や埋葬等に関する法律が制定され、現在の納骨式として定着します。

地方や宗派により違いはありますが、納骨式は故人の死を乗り越えるための試練でもあり、お墓や納骨堂に足を運ぶことで故人の供養にもつながるのです。

納骨式はいつまでが期限なのか

納骨式は「いつまでに行わなければならない」といった決まりはありません。

墓地管理法第2章第4条では、「埋葬又は焼骨の収蔵は、墓地以外の区域にこれを行なってはならない」と法律で定められています。つまり庭などに遺骨を埋葬する行為は禁止されていますが、自宅で遺骨を保管することは法令違反ではなく、さらに期限もありません。納骨式は地方の習慣や宗派、お墓の有無によって異なります。現在は、四十九日や一周忌など、法要に合わせて納骨するケースが一般的です。

(参考元)墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号) |厚生労働省(2022年10月著者調べ)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15/

納骨式の時期は法要後が一般的

ここからは納骨式の時期についてまとめてみました。

火葬後すぐ納骨

土葬だった名残から当時の風習に乗っ取り、火葬後に納骨するケースもあります。
ですが、お墓がすでにある場合に限られますので注意しましょう。

また宗教儀式がなく、火葬のみの直葬の場合は納骨を断られるケースもあります。

宗教観を大切にする仏教では、火葬後すぐの納骨式を快く思わない菩提寺の僧侶もいます。トラブルを避けるためにも事前に相談しましょう。

四十九日法要に合わせて納骨

仏教では、人が亡くなるとあの世で極楽浄土へ行けるのか7日ごとに裁判が行われ、最後の裁判が49日目と言われています。

同時に遺族は忌明けとなり、四十九日法要を境目に喪に服していた期間が終わります。このため仏教では、四十九日法要後に墓地へ行き納骨するケースもあります。四十九日法要はあっというまですので、お墓が用意してあるなど納骨先が決まっている喪家に限られます。

百箇日法要に合わせて納骨

認知度は低いですが、命日から100日後を意味する百箇日。
遺族が悲しみから抜け出し、通常の日常生活に戻る区切りの日でもあるためしのぶ会や香典返し、形見分けも百箇日を目安に行います。

また、新しいお墓ができるまでに必要な期間は1~3カ月間ですので、お墓が間に合わない喪家は百箇日に合わせて納骨するケースもあります。

一周忌法要に合わせて納骨

故人が亡くなってから満1年目の命日に行われますが、一周忌は一番大規模に行われる法要です。
一周忌法要は、近親者だけではなくご葬儀に出席した人や、生前故人と縁の深かった知人を招きます。同時に遺族は喪明けとなるため、四十九日は法要のみで一度に親戚が集まる一周忌に合わせて納骨する場合もあります。百箇日法要をしない場合や新しいお墓が間に合わない場合も、一周忌をひとつの区切りとしている喪家が多いようです。

一周忌法要以降に納骨

納骨する最後のタイミングは三回忌法要です。
仏教では、三回忌法要で故人がどのような道を進むのか裁判される日と言われています。故人との別れに時間がかかる人や、経済的に余裕がないなど、事情を抱えている場合は納骨式が遅くなることもあるでしょう。納骨式はいつまでに行うといった規定はありませんが、おおよそ三回忌法要までに納骨する人が多いようです。

現代の納骨式

寺院や自宅で四十九日や一周忌法要をしたあとに、そのまま墓地へ行き納骨するのが自然な流れです。

墓地は寺院や公園内にお墓がある民営墓地、自治体が運営する公営墓地、自治会が運営している共同墓地があります。特に公営墓地は安心感から募集倍率も高く、取得が難しいとされています。このため当せんするまで空きを待つ人や、経済的な理由から四十九日や一周忌法要が過ぎても、自宅に遺骨を安置しているケースも多くなっているのが現状です。

納骨は埋葬許可証が必要

納骨式までの間は、自宅に遺骨を保管することが一般的ですが、寺院や納骨堂で一時的に遺骨を預かってもらう預骨もあります。

また、遺骨を埋葬する際は、お墓を管理する寺院などに提出する埋葬許可証が必要です。火葬した際に火葬場から受け取る書類ですので、納骨式まで紛失しないように気をつけて下さい。自宅敷地内や裏山にお墓がある個人墓地の場合は自宅で保管します。お墓の修理・改修は可能ですが、現在の法律では新しい場所にお墓を建てることは禁止されています。将来、お墓の移動をしたいときに埋葬許可証が必要になることを考慮し、きちんと保管しておきましょう。

まとめ

納骨式は一時的に自宅や寺院に遺骨を保管し、四十九や一周忌法要の後に墓地に納骨する儀式のことです。

特に「いつまでに」といった規定はありません。地域や宗派によって違いはありますが、一周忌法要を目安にしている喪家が一般的でしょう。経済的な理由や多様性により、納骨しない喪家も多くなってきましたが、納骨式はご葬儀の総仕上げとも言える大切な儀式です。

いつ行うかも大切ですが、お墓に遺骨を納める意味を理解し、故人の供養のためにも気持ちの整理がついたころに納骨すると良いでしょう。

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