ご葬儀用語集

ご葬儀用語集:ま行

埋火葬許可証(まいかそうきょかしょう)

埋火葬許可証とは、人が死亡した後に「火葬および埋葬をしても良い」という許可を得るために役所から発行してもらう書類の事です。

同一の書類なのですが便宜上「火葬許可証」「埋葬許可証」と分けて考える場合もあります。通常人が病気などで死亡した後、立ち会った医師が作成してくれる「死亡診断書」を元に、「死亡届」というものを役所に提出します。すると役所は不審な点がなければ「火葬許可証」というものを発行してくれます。この書類を拠り所にご葬儀の後、遺体を火葬することができるのです。そして、火葬後に火葬場から火葬済みであるという証印を「火葬許可証」にしてもらえば、それがそのまま「埋葬許可書」になります。「埋葬許可書」は、四十九日の法要等が終わった後に寺院あるいは霊園などに骨を納める際に必要になります。

特にまだ四十九日の法要等が終わっても埋葬する墓などが決まっておらず、墓が決まり次第埋葬するといった時にはこの埋葬許可書は紛失していないように注意したいものです。なお原則的に「埋火葬許可証」は再発行はしてもらえません。また埋葬後も五年間は埋火葬許可証は保存しておく義務が法律で定められていますので、取り扱いには注意したいものです。

枕飾り (まくらかざり)

遺体の枕元に置く飾りのことです。

仏教では一般的に、白木の台や小さな机に白い布をかけ、香炉、燭台、花立の三具足を置きます。この他に鈴、水を入れた茶碗、枕団子などを飾り、花立てには樒(しきみ)を差すなどします。香炉には線香を、燭台には蝋燭を立てます。神式では水やお神酒、塩や米、榊を飾り、キリスト教では枕飾りをする習慣はありませんが、カトリックではロザリオ、聖書、聖歌集などを置き、プロテスタントでは、十字架、燭台、聖書、讃美歌集などを置くのが一般的です。

廻し焼香(まわししょうこう)

参列者がその場で行う焼香の仕方を廻し焼香と言います。

お盆などに乗せられた香炉が回ってきたら、その場で一礼して焼香、合掌して隣の人に廻します。 流れとしては、香炉が自分の所へ回ってきたら、先ず軽く会釈をして受け取ります。

そして、香炉を自分の前に置き祭壇に向かって一礼し、焼香を行います。香炉を行う場合、右手に持った数珠を左手に持ち替え、親指と人差し指、中指の三本で抹香をつまみ、頭を少し下げて額の高さまで抹香をおしいただきます。その後、擦るような感覚で静かに香炉に抹香を落とし入れます。その後、数珠を両手に掛け再び合掌礼拝を行います。

そして、隣の方へ両手で香炉を渡します。

(数珠の持ち方に関しても宗派によって違いはありますが、一般の弔問の方は、さほど神経質 になる必要はありません。 自分の宗派の形、もしくはそれらしい形であれば問題ありません)

三具足 (みつぐそく)

花瓶、香炉、燭台の三種類の仏具のことです。

枕飾りやお仏壇の中に配置される最も基本となる仏具のことであり、 花立てと燭台を対で置く場合は五具足となります。 また、地域や宗派によっては配置方法も異なりますし、四具足、七具足、八具足など数が違う場合もあります。

喪主(もしゅ)

喪主とは、遺族の代表者であり、ご葬儀・お葬式の主催者となります。

ご葬儀を行うにあたり、残された遺族の中から喪主を決めることになります。喪主とは、遺族の代表者であり、ご葬儀・お葬式の主催者となります。弔問客を受けるのが主な務めとなります。喪主の選び方は、故人様ともっとも縁の深い人を選ぶのが通例です。配偶者がいる場合は配偶者、配偶者が亡くなっている場合は、長男、または同居していた子供が喪主となります。優先順位は、配偶者、長男・長女、故人様と同居していた子供、故人様の親戚といった感じになります。喪主がご葬儀・お葬式を通じて行う主な仕事は、僧侶や弔問客への対応です。ご葬儀の実務的な仕事は、葬儀社や世話役が行います。喪主の仕事を具体的に挙げると、日時の決定、親族・知人・僧侶への連絡、備品・返礼品・料理の手配、僧侶・弔問客の接待、お通夜・告別式での挨拶、金銭の管理、ご葬儀終了後の後片付け・御礼などです。

喪中はがき(もちゅうはがき)

喪中はがきは、一年以内に近親者にご不幸があった場合に、故人様に対する生前の感謝を示すことと、「喪に服していますので、慶びの年始挨拶や年賀状を送ることを控えさせていただきます(年賀欠礼)」ということを、前もって年賀状を送っていただけそうな相手にその旨を通知するために出す挨拶状のことです。

自分が喪中であることや、自分の家に不幸があったことを知らせるための訃報のはがきではありませんので、気をつけましょう。喪中はがきは、年賀状の欠礼挨拶となるので、年賀状を投函するまでに出すのが礼儀です。先方が年賀状の用意を始める前に手元に届くように、11月中か、遅くても12月初旬ごろまでには届くように出すのがマナーです。12月中旬になって喪中となった人は、あえて喪中はがきを出さずに年明けから寒中見舞いで12月に急に喪中になったことと、年賀状をいただいたお礼を兼ねて出すほうが良いでしょう。喪中でも年賀状を受け取るのは、実はマナー違反ではありません。ですので、年賀状を受け取りたい場合は、例えば、喪中はがきの文面に「年賀状をお待ちしています」や、「例年通り、近況をお知らせください」などと書き添えてみてはいかがでしょうか。また、最近では喪中はがきの印刷サービスの文例にも使用されていますので、そちらの方を選んでみるのも良いと思います。

喪服(もふく)

喪服とは、ご葬儀や四十九日、法事の時に着る黒い衣装のことです。

喪服と言っても色々な種類があるのですが、男性だとスーツタイプ、女性だとスカートタイプが一般的です。喪服を着る女性は真珠などのアクセサリーを一連のみ着ける事ができます。二連以上の物は「悲しみが繰り返す」と言われ、着けてはいけないものとなっています。ちなみに、江戸時代までは白の衣装が一般的だったようですが、時代の流れと共に黒い衣装に変化していったそうです。ちなみにキリスト教の宗派では、ベールで女性の顔を覆うのが喪服の正装とされています。縁取りの幅は、近親者は太く、縁が遠いほど細くなります。江戸時代までは、喪服は喪主に限らず白が一般的でした。月日が経つにつれ、上流階級において黒が喪の色として認識され、次第に明治期を通じて黒に変わっていきました。和服では、男性は紋付地黒の羽織袴、女性は黒の紋付が着用されるようになりました。履物なのですが、草履や雪駄、革靴やパンプスの代わりになる履物は提示されていませんが、エラスティックシューズのように靴紐がなく、靴紐があるように見える革靴やパンプスを選ぶ方法は存在しますがまだ難しいです。